授乳中の食事で産後の回復をサポート!産後の回復を助ける栄養とレシピ

いざ出産という一大イベントが終わっても、授乳が始まったり、赤ちゃんの食事を意識したりと心労は絶えないかと思います。

本記事では、産後の食事で気をつけるべきことや摂るべき栄養素をご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。

産後の体の変化とは?

まずは、産後の体の変化をご説明します。産後の体は、6週間〜8週間程度をかけて産前の体に戻ると言われており、この時期のことを「産褥期(さんじょくき)」と言います。

妊娠中は子宮が大きくなったり、ホルモンバランスに変化が見られたりしますが、これらの変化が6週間〜8週間かけて戻るということです。

出産が終わり、一息つきたいところではあるものの、ご自身の体のためにバランスの良い栄養を摂ったり、赤ちゃんのために授乳したりする必要があり大変ですよね。

本記事では今日から摂るべき栄養素をご紹介しますので、少しでも体のためを思って日々の食事に取り入れてみてください。

産後の食事のポイント

では続いて、産後の食事のポイントをご紹介します。産後の食事では、下記3つのポイントを意識しましょう。

  • 脂質を控えめにする
  • タンパク質を多めに摂る
  • 鉄分も積極的に摂る

それぞれ順番に解説します。

脂質を控えめにする

1つ目のポイントは、脂質を控えめにすることです。

産後に脂質を多く摂ってしまうと、脂質異常症や乳腺炎を引き起こしてしまうことがあります。

脂質が多い食事はおいしいものばかりですが、健康的な産後ライフを過ごすためには、意識的に脂質を抑えることが大切です。

タンパク質を多めに摂る

2つ目のポイントは、タンパク質を多めに摂ることです。

タンパク質は、血管や血液、内蔵、皮膚、免疫物質などを機能させるための働きを持っています。

そのため、これらの働きを持つタンパク質を摂らなければ「体がだるい状態が続く」「慢性的なストレスを抱えている」といった状態に陥る可能性が高くなります。

一方で、タンパク質を多めに摂ることで、上記のような精神的なストレスを軽減できる可能性も高まるのです。

次の章ではタンパク質を多めに摂れる食品もご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてくださいね。

鉄分も積極的に摂る

3つ目のポイントは、鉄分も積極的に摂ることです。

特に、妊娠中に鉄剤を処方されていた方ほど意識的に鉄分を摂ることを推奨します。

また「氷を無性に食べたくなる」「爪の生え(伸び)が遅い」という場合は鉄分が足りていない可能性があります。

食事から鉄分を摂ることで改善できるので、鉄分も意識的に摂るようにしましょう。

産後に摂るべき栄養素

産後は、特にバランスの良い食事を心がけることが大切です。

中でも、下記の栄養素は積極的に摂るようにしましょう。

  • タンパク質
  • 鉄分
  • ビタミンB12
  • カルシウム

それぞれ順番に解説します。

タンパク質

タンパク質は体が元気に動くために欠かせない栄養素で、筋肉を作ったり熱を作ったりします。

  • 肉類
  • 魚介類
  • 大豆製品

タンパク質は上記の食事に多く含まれています。可能であれば、1日3食すべてでタンパク質を摂れると理想的です。

また、タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類があるため、これらもバランスよく食事に取り入れましょう。

鉄分

産後は、出産時の影響もあり鉄分(鉄)が不足する傾向にあります。たとえば、出産時の出血もそうですし、授乳によっても鉄が不足しがちです。

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、ヘム鉄のほうが体への吸収率が高いです。

ヘム鉄

  • レバー
  • かつお(魚介類)
  • 貝類

非ヘム鉄

  • 乾燥ひじき
  • 豆乳

また、鉄はコーヒーと一緒に摂取すると吸収率が悪くなると言われています。

併せて、吸収率が高いからといってヘム鉄のみ摂るのではなく、非ヘム鉄も同様に摂るようにしましょう。

ビタミンB12

ビタミンB12も、鉄分と同様に貧血対策には欠かせない栄養素の1つで、赤血球の生成に役立つ栄養素です。

  • ほたて
  • レバー
  • 魚介類
  • チーズ

ビタミンB12は、上記のような食品に多く含まれています。また、葉酸と一緒に摂ることで吸収率が高まるとされています。

カルシウム

日本人は、男女限らずカルシウムが不足しがちだと言われています。これは、日常的に牛乳を飲むといった習慣がないことにも起因しているそうです。カルシウムは骨や歯を作り、産後の授乳中は特に不足しがちです。

  • 牛乳
  • 干しエビ
  • 水菜
  • もめん豆腐
  • 切り干し大根

上記のような食品を積極的に摂り、カルシウムが不足しないように意識しましょう。

授乳中におすすめの食事は?

授乳中は しっかり栄養も摂りたいけど、食事作りに時間をかける余裕もありませんよね。

そんな時でも 手軽に作れるレシピを3品、ご紹介します。

ツナと豆腐のガレット

ツナと豆腐のガレット

《材料》 (2人分)

玉ねぎ(粗みじん)…1/4ケ

パプリカ( 〃 )…1/4ケ

A木綿豆腐…1/2丁

Aツナ缶(缶汁を切る)…小1缶

A卵…1/2ヶ

A片栗粉 …大1

Aマヨネーズ…大1

A塩…小1/8

Aコショウ…少々

Aパセリ(みじん切)…少々

Bマヨネーズ…大1と1/2

B生クリーム…大1

《作り方》

1.刻んだパプリカと玉ねぎを耐熱の器に入れて ラップ無しで レンジに約5分かけておく。

2.豆腐はキッチンペーパーで包んでレンジに中心が温まるまでかけ、乾いたタオルで包んで冷めるまでおいてしっかり水気を切る。

3.1のボールに水切りした豆腐を入れてホイッパーで潰し、Aを混ぜる。

4.フライパンに油をしいて3の種を2~3ケに分け入れ、キツネ色になるまで焼く。(焼き色がついたらひっくり返し、蓋をして弱火でじっくり焼く)

5.Bを合わせたソースを添える。

野菜たっぷり 豆乳味噌スープ

野菜たっぷり豆乳みそスープ
野菜たっぷり豆乳みそスープ

《材料》 (2人分)

油…大1

豚薄切り肉(1cm幅)…100g

Aにんじん(短冊切り…1/4本

A大根  (  〃  )…50g

A玉ねぎ(5㎜幅薄切り)…1/4ヶ

白ネギ(ななめ薄切り)…1/4本

水…300cc

中華スープの素…大1/2

B豆乳…200cc

B絹こし豆腐(サイの目)…1/4丁

B味噌…大1/2

塩…約小1/6

ごま油…大1/2

(キムチ…適宜)

《作り方》

1.Aの野菜はカットして 耐熱ボールに入れてラップ無しでレンジに約8分かけておく。

2.お鍋で豚肉をしっかり炒める。 薄く色づいてくれば1の野菜とネギを加えて炒める。

3.水を加えて煮立ったらあくを取り、中華スープの素を加えて約10分煮る。

4.Bを加えてひと煮立ちしたら火を止め、味を整える。

5.お好みでキムチを載せても美味しいです。

海鮮ちぢみ

海鮮ちぢみ

《材料》 (2人分)

シーフードミックス…100g

A小麦粉…50g

A片栗粉…25g

Aジャガイモ(すりおろす)…50g

A水…75cc

A塩…小1/8

Bにんじん(千切り)…1/4本

Bにら(3~4センチ)… 1/4束

B白ねぎ(斜め薄切り)…1/4本

B干しエビ…10ℊ

Bシュレッドチーズ(ピザ用チーズ)…適宜

ゴマ油…適宜

たれ

砂糖・酢・ごま油…各大1/2

すり胡麻・こいくち醤油…各大1

韓国唐辛子…約小1/4

《作り方》

1.シーフードミックスはザルに入れて熱湯をかけておく。

2. Aを全て混ぜ合わせ、なめらかに混ざったらBと1を加えて混ぜる。

3.フライパンを良く熱し、油を入れて2の生地を流す。

 両面こんがりと焼き、火を止めてからごま油をかける。

4.ちぢみを食べやすく切り、合わせておいた たれを添える。

まとめ

本記事では、産後の食事について解説をしました。産後は、特に下記の栄養素を積極的に摂りましょう。

  • タンパク質
  • 鉄分
  • ビタミンB12
  • カルシウム

産後は忙しく大変な時期ではありますが、ぜひ本記事を参考に健康を意識してみてくださいね。