高齢者の食事で気をつけるポイント!レシピもご紹介します
高齢者の食事を作る際には、体の機能の衰えなどから、 特に食事内容には注意が必要です。高齢者の食事には、栄養バランスを保つこと、食べやすさを考慮すること、そして嗜好の変化に対応することなどが求められます。
本記事では、高齢者の食事で気をつけたいポイント、食べやすい食品や食べづらい食品、不足しがちな栄養素をご紹介します。また、高齢者の方におすすめの食事レシピについても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
高齢者の食事で気をつけたいポイント
はじめに、高齢者の食事で気をつけたいポイントを2つ解説します。
- 嗜好の変化に合わせる
- 主食・主菜・副菜のバランスを考える
それぞれ順番に見ていきましょう。
嗜好の変化に合わせる
高齢者の嗜好は年齢とともに変化します。好みに合わせた食事にする事で、食べる楽しみができ、それが健康維持にも繋がるでしょう。
年を重ねると、味覚や嗅覚が鈍くなることがあり、これまでの食事の好みと変わる事が多いです。
今迄甘いものが苦手だった方が 好んで食べるようになったり、ボリュームのある食事よりも、目で見て楽しめる和食などが喜ばれるようになります。
嗜好の変化に対しては 食材や調理法を工夫する。
盛り付け方や食材の色合いを工夫するなどの対応をしましょう。
主食・主菜・副菜のバランスを考える
高齢者の食事では、栄養バランスが非常に重要です。バランスの取れた食事は、健康を維持し、病気を予防するのに役立ちます。
主食・主菜・副菜のバランスを考えることで、必要な栄養素を効率よく摂取できます。たとえば、主食としてはご飯やパン、主菜としては魚や肉、そして副菜としては野菜や豆類を組み合わせることが理想的です。
具体的な例として、焼き魚と野菜の煮物、飯、味噌汁の組み合わせが挙げられます。少量しか食べれない場合は、ご飯を雑穀米にする、玄米を柔らかく炊くなどして ビタミンやミネラル分もしっかり補給できるように工夫しましょう。
このようなバランスの取れた食事を提供することで、高齢者の健康をサポートすることができます。
高齢者が食べやすい食品

高齢者が食べやすい食品として、柔らかい食材や噛み切りやすい食材などが代表例です。豆腐や卵、魚の煮物などは高齢者にとって食べやすい食品です。これらの食品は、栄養価が高く、調理法次第でさまざまな料理に応用できます。
また、スープやポタージュのような液体状の料理も、喉越しが良く飲み込みやすいのでおすすめです。さらに、ゼリーやプリンのようなデザートも、食べやすくて高齢者に喜ばれることが多いです。食べやすい食品を工夫して取り入れることで、高齢者の食事がより楽しみになるでしょう。
高齢者が食べづらい食品
一方で、高齢者にとって 食べづらい食品もあります。
年を重ねると 歯が弱くなったり、食道も細く、消化力も衰える事が多いです。
固い食材や 繊維質の食材はできるだけ避ける方が良いですね。
たとえば、生野菜や硬い肉、ナッツ類は噛み切るのが難しく飲み込みにくいです。これらの食品は食べる際に不快感を感じることがあるため、調理法を工夫する必要があります。
野菜を煮込んで柔らかくしたり、肉なら柔らかい部位を選択するか、細かく刻んで とろみをつけるなどの工夫をすると良いですね。
また、パンやお餅は喉に詰まらせる危険があるので、細かく切る、水分と一緒に摂れる調理をする等の工夫が大切です。
食べづらい食品を避けるか、適切な調理法で工夫することで、高齢者の食事が安全かつ快適になるでしょう。
高齢者に不足しがちな栄養素
高齢者に不足しがちな栄養素としては、タンパク質、ビタミンD、カルシウム、そして食物繊維が挙げられます。これらの栄養素は健康維持に欠かせないものであり、不足すると体力の低下や病気のリスクが高まります。
たとえば、タンパク質は筋肉を維持するために必要ですが、高齢者は食欲の低下や消化機能の低下により、十分に摂取できないことがあります。ビタミンDとカルシウムは骨の健康に重要であり、食事からの摂取だけでなく、日光浴も併せて行うことが推奨されています。
食物繊維は 便秘予防や改善に効果があります。
ただ、消化力の弱い高齢者には 負担になる場合もあるので、発酵食品などを意識して摂るようにすると良いですね。
日々の食事には栄養を意識しながら、バランスよく 楽しく美味しく戴く事が大切です。
高齢者におすすめの食事レシピ3選
ではここからは、高齢者におすすめの食事レシピを3つご紹介します。
- 白身魚と豆腐の香味蒸し
- 抹茶豆乳花(トールーファ
- 豆乳けんちん汁
それぞれ順番に見ていきましょう。
白身魚と豆腐の香味蒸し

《材料2人分》
白身魚…2切れ
絹こし豆腐(2㎝幅)…1丁
酒…小1
Aこいくち醤油…小2
Aオイスターソース…小1
白ねぎ(白髪ねぎ)…1/3本分
しょうが(千切り)…1かけ
サラダ油…大1
青ねぎ(小口切り)…適宜
《作り方》
1.白身魚は、両面に軽く塩をしてペーパーに包んでしばらく置き臭みの水分を出す。
2.豆腐はキッチンペーパーで包んで中心が温まるまでレンジにかけ、乾いた布巾に包んでしばらく置いて水切りする。
3.お皿に豆腐、魚をのせ、酒を振りかけて強火で7分蒸す。(出てきた水分は 取り除き、他の料理で出汁として使いましょう)
4.蒸した魚にAをかけ、その上に白髪ねぎとしょうがをのせて熱々に熱した油をジュッとかける。彩りに青ねぎを散らす。
抹茶豆乳花(トールーファ)

《材料2~3人分》
A水…20cc
Aゼラチン…小1
B砂糖 …20g
B抹茶 …大1/2
C豆乳 …150cc
C生クリーム …50cc
抹茶ソース
抹茶… 小1/4
砂糖 …小1
水 …大1/2
あずきあん …適宜
《作り方》
1.Aを合わせてしばらく(1~2分)おいてふやかし、レンジにフワッと噴き上がるまでかける。
2.Bをあらかじめ混ぜ合わせて1に加え溶かす。
3.Cを加えてなめらかに混ぜ、器に入れて冷蔵庫で冷やし固める。
4.あらかじめ抹茶と砂糖を合わせた所に水をいれてソースを作る。
5.頂く時に抹茶ソースとお好みであずきあんを添えてどうぞ。
豆乳けんちん汁

《材料2~3人分》
サラダ油…大1/2
鶏もも肉…1/2枚
にんじん’(短冊切り…1/4本
大根( 〃 )…約125g
こんにゃく(下茹でして細かく刻む)…1/4丁
ごぼう(斜め薄切り)…1/4本
かぼちゃ(一口大)…約100g
水…250cc
洋風スープの素…小1/2
豆乳…250cc
味噌…大1
青ネギ(小口切り)…適宜
七味唐辛子…少々
《作り方》
1.お鍋を熱し、油を入れて鶏肉を炒める。焼き色が軽くついてきたらかぼちゃ以外の野菜を入れてしっかり炒める。
2.水とかぼちゃを入れて沸騰したらアクを取り、洋風スープの素を加えて10~15分煮る。
3. かぼちゃが柔らかくなれば豆乳と味噌を加え(味噌の塩分によって量は調節する)、沸騰直前で火を止める。
器によそい青ネギと好みで七味唐辛子をふる。
まとめ
本記事では、高齢者におすすめの食事を解説してきました。高齢者の食事では、嗜好の変化に合わせたり、バランスの良い食事を心がけたりすることが大切です。
ぜひ本記事でご紹介したレシピも含めて、栄養バランスの優れた食事を取り入れてみてくださいね。